オレキシン講演メモ | 生活習慣病の予防

オレキシン講演メモ

昨日筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構教授の船戸弘正教授のご講演を聞く機会がありました。


一番興味深かったのは、食欲を亢進させる神経ペプチドとして同定されたorexinをマウスで過剰発現させると、むしろ高脂肪食負荷時に体重増加抑制効果が見られるということ。


OrexinAの受容体OX1RとOrexinBの受容体OX2Rがあり、ノックアウトマウスを使った実験によれば体重増加抑制効果はOX2Rが担っている。OX2R agonistは食事誘導性肥満を抑制すると考えられるが、身体活動時間は不変であり、基礎代謝が上がっているためと推測されるとのこと(褐色脂肪細胞でUCP1の発現が上がっているなどから)。一方OX2R agonistによる減量効果は期待できないかもと。


生命活動の複雑さに、昨夜もまた圧倒されました。