シルバー民主主義 | 生活習慣病の予防

シルバー民主主義

とある予防医学賞の授賞式で、小児科の先生が受賞者となり、それに対して祝辞を述べられた小児科学会会長のことばが大変印象的だった。


「小児科分野の研究者への授賞ありがとうございました。(中略) ところで皆さん、20歳未満の若年者への政府支出を1とすると、65歳以上への支出がどれくらいか御存知ですか?18ですよ。難破船の救助時の国際ルールを御存知ですか?まず小児、次に女性・けが人、壮年、最後が老年者です。これ以上は言いませんが・・・。」


想起されるのが、最近話題となっている画期的な抗がん剤。新規作用機序で、いろいろな癌腫の長期生存を達成する可能性がある薬剤だが、肺がんに使うと体重60kgの人で年間約2100万円!かかる。高額医療費制度を使うとわりと敷居が低い。現在、海外で開発された経口のC型肝炎治療薬が高額すぎると話題になっているが、さらにそんなものが登場。


このような高額な抗がん剤をがんがん使うと、この比率がさらに開大していきそうだ・・・。この薬価、厚生労働省は、何を考えているのだろうか・・・。海外にどんどん輸出し、国内での薬価は早く引き下げてほしい。